まず僕は三号を、僕の仕事部屋に移したケージの中に入れて、周りをバスタオルで囲み、他の猫達と部屋ごと隔離しました。
三号は新しい環境に連れてこられたストレスで「ニャーニャー」鳴き通しでしたが、ここは心を鬼にしてケージから出さないようにしました。
猫の多頭飼いで、新入りを迎える時の鉄則で、先住の猫とは直接会わせずに、徐々に時間をかけながら慣らさないといけません。
ストレスは、新入りはもちろんですが、先住猫にもかかるのです。
三号の悲しそうな鳴き声に、一号、二号、四号は、部屋の外から見守り、時々三号に「ニャーニャー」声をかけているような感じでした。
それによって三号は特に緊張する事もなく、また、先住達にも動揺はあまり見られなかったので、次の日は、仕事部屋の中に先住達を入れて、ケージ(檻)の中の三号と、お互い相手が見えない状態での対面です
三号は「フーーーーシャーーーー」と威嚇しましたが、先住達はあまり気にしていない様子
猫の興奮度合いは尻尾を見れば分かるので、僕は「受け入れ側にこれだけ精神的な余裕が有るのならば、きっと上手くいくな」と思っていました
次の日は、タオルを取っての対面です
先住達は興味深そうに三号の臭いをケージ越しに嗅ぎ、三号もこのケージに居る限りは安心していいるようでした。
「これなら、この部屋に限定すれば、四匹を接触させても大丈夫だろう」
そう思った僕は、次の日、三号をケージから出して先住と直接対面させました
これまで、先住が居ない時には三号を仕事部屋に放って、ここはもう自分のテリトリーとして探検しつくしていた三号は、落ち着いた様子で他の猫達と対面していました。
しかし、やはり昔、兄弟として生活していた頃の事は、忘れているようです
それでもお互いに鼻をくっつけ合い、仲間として受け入れた先住達と、新入りとして興奮せず、落ち着いて対処していた三号
ここまでは、ほぼ、新入り猫を迎えるセオリー通り、事が運んでいきました
失敗したのはここで僕が心を緩めて、他の部屋の探検も、三号に許してしまった事でした。
ととと・・と、仕事部屋から外に出ていった三号
先住達もその三号に続きます
ところがその先は三号にとって、未だ足を踏み入れた事が無かったテリトリー外の場所で、三号の緊張感は急速に高まってしまったようです。
いきなり喧嘩をふっかけました
あまりにも唐突に始まったので、僕は三号が誰に向かって喧嘩をふっかけたか、見落としてしまったほどです
「ブギャーフギャー」と複数の猫の本気喧嘩声と、「ガターン、グシャーン」と暴れ回ったり家具に激突する音!
四匹全員が一瞬でパニックになり、猛烈なスピードで走り周り、それぞれが、一番安全と思われる場所に逃げ込みます
三号はいち早く仕事部屋に逃げ、二号はベッドの裏
ところがここで同じようにベッドの裏に逃げてきた四号と鉢合わせしてしまいました
四号も二号もお互いに相手が誰だか解らないほど冷静さを失って、「シャー」と威嚇し合いベッド裏で喧嘩を始めました。
いつもあんなに仲が良い二号と四号なのに、二人の本気喧嘩は僕も初めて見てビビッてしまうほど激しいものでした。
そして逃げてきた二号・・
今度は猫タワーを昇ってタンスの上の一番隅へ逃げ込もうとしますが、またも逃げ場所が一緒だった四号と鉢合わせしてしまいます。
タンスの上で二度目の大喧嘩
二号はテレビの裏に隠れて、低ーいおばあさんのような不気味な声で「アンニャーーアンニャーー」と鳴き始めました
二号のこんな不気味な声を聞いたのは初めてでしたし、四号も二号も尻尾はたぬきのように膨らんで、超大パニックになってしまいました。
後で気づくのですが、この時一号は後ろ足の人差し指の爪がちぎれて抜けてしまい、血を流していました
一号の足の爪はやがて新しい爪が生えてきて、今では完治していますが
そのことからも、この四つ巴戦の激しさがうかがえます
新入りと先住の接触は、大失敗
僕の油断が原因でした
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